映像送信型性風俗特殊営業とは?届出が必要なケースを分かりやすく解説

最終更新日:2026年8月19日
インターネットを利用して成人向けの画像や動画を配信する場合、営業内容によっては「映像送信型性風俗特殊営業」に該当し、公安委員会への届出が必要になります。
個人で活動している場合や、海外の配信プラットフォームを利用している場合でも、当然に届出が不要になるわけではありません。使用するサービス名ではなく、配信する内容、営業の目的、収益の仕組みなどを踏まえて判断されます。
この記事では、映像送信型性風俗特殊営業の意味や、届出が必要になる可能性が高いケース、届出先、必要書類について分かりやすく解説します。
※本記事は一般的な情報を提供するものであり、個別案件についての法的判断を行うものではありません。実際に届出が必要かどうかは、事務所を管轄する警察署または専門の行政書士へご確認ください。
映像送信型性風俗特殊営業とは
映像送信型性風俗特殊営業とは、風営法上、次の要素を満たす営業を指します。
- 性的好奇心をそそることを目的としている
- 性的な行為を表す場面や、衣服を脱いだ人の姿態を映像として見せる
- インターネットなどの電気通信設備を使って客に映像を送信する
- そのような映像を見せることを主な内容として営業している
ここでいう「映像」には、録画された動画だけでなく、ライブ配信や静止画像も含まれます。
また、サービスの一部だけで成人向けコンテンツを提供している場合も注意が必要です。警察庁の解釈運用基準では、サイト内を複数の区画に分けて一部で成人向け映像を提供している場合、別料金を設定しているなどの事情がなければ、サイト全体を通じて判断するとされています。
参考:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
参考:風営適正化法の解釈運用基準(茨城県警察・PDF)
「許可」ではなく「届出」が必要な営業
映像送信型性風俗特殊営業は、一般的な風俗営業のような「許可制」ではなく「届出制」です。
ただし、届出制だからといって、営業開始後に手続きをすればよいわけではありません。風営法施行規則では、営業を開始しようとする日の10日前までに営業開始届出書を提出することが定められています。
届出先は、営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する公安委員会です。実務上は、管轄警察署の生活安全課などへ書類を提出します。
茨城県の場合も、営業の本拠となる事務所を管轄する警察署が受付窓口として案内されています。
参考:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則
参考:茨城県警察「風俗営業に関する手続き」
届出が必要になる可能性が高いケース
次のような営業は、映像送信型性風俗特殊営業に該当する可能性が高いと考えられます。
成人向け動画を有料で配信する
会員から月額料金を受け取り、成人向けの動画を継続的に配信する営業です。
自社で会員制サイトを運営する場合だけでなく、外部の動画販売サイトやファンクラブ型サービスを利用する場合も、配信の内容によっては届出の対象になる可能性があります。
成人向けのライブ配信を行う
視聴者から料金やポイントを受け取り、成人向けのライブ映像を配信する場合です。
録画動画ではなくリアルタイム配信であっても、インターネットを通じて対象となる映像を客に見せる営業であれば、届出が必要になる可能性があります。
成人向け画像や動画を個別販売する
動画や静止画像を、ダウンロード販売、都度課金、個別メッセージなどの方法で販売する場合です。
「映像」には静止画像も含まれるため、動画を扱っていないという理由だけで届出が不要になるとは限りません。
個人事業として成人向けコンテンツを販売する
法人ではなく個人で運営している場合でも、届出の対象になる可能性があります。
活動規模や売上の大きさだけで判断されるものではありません。継続的にコンテンツを提供して収益を得ている場合は、営業内容を確認しておく必要があります。
届出に必要な主な書類
茨城県警察では、映像送信型性風俗特殊営業の開始届出について、主に次の書類を案内しています。
- 映像送信型性風俗特殊営業営業開始届出書(別記様式第31号)
- 営業の方法を記載した書類(別記様式第32号)
- 事務所を使用する権原があることを示す書類
- 本籍または国籍等が記載された住民票の写し
- 法人の場合は、定款、法人の登記事項証明書、役員全員の住民票の写し
事務所を使用する権原を示す書類としては、賃貸借契約書、所有者の使用承諾書、建物の登記事項証明書などが挙げられています。
提出先や営業内容によって追加資料を求められる可能性もあるため、書類を取得する前に管轄警察署へ確認すると安心です。
参考:茨城県警察「映像送信型性風俗特殊営業の必要書類」
参考:茨城県警察「届出書等の様式」
届出には営業の本拠となる事務所が必要
開始届出書には、営業の本拠となる事務所の所在地を記載します。
賃貸物件を事務所として使用する場合は、単に住所を借りているだけではなく、その物件を当該営業の事務所として使用する権限があることを示さなければなりません。
一般的な住居用物件やレンタルオフィスでは、次のような問題が起こることがあります。
- 賃貸借契約で事業利用が禁止されている
- 成人向け事業での利用が認められていない
- 所有者から使用承諾書をもらえない
- 届出に必要な物件関係書類を用意してもらえない
- 届出確認書を備え付ける事務所として利用できない
物件を契約してから届出に使えないと判明すると、契約費用や準備時間が無駄になってしまいます。必ず契約前に、映像送信型性風俗特殊営業の届出に利用できる物件か確認しましょう。
よくある質問
海外の配信サイトを利用する場合も届出が必要ですか?
海外企業が運営するサービスを利用していることだけで、届出が不要になるとは限りません。日本国内で営業する方の事業内容が風営法上の要件を満たすかどうかによって判断されます。
個人でも届出が必要ですか?
個人で活動している場合も対象になる可能性があります。茨城県警察の案内でも、個人と法人それぞれに必要な書類が示されています。
自宅を事務所として届け出られますか?
自己所有の住宅か賃貸住宅か、契約上事業利用が認められているか、所有者の承諾を得られるかなどによって異なります。賃貸住宅の場合は、契約書や使用承諾書の確認が特に重要です。
一般的なバーチャルオフィスでも届出できますか?
住所利用だけのバーチャルオフィスでは、事務所を使用する権原や事務所としての実態を示せない場合があります。契約前に、当該営業の届出に対応しているか、必要書類を発行してもらえるか確認してください。
すでに配信を始めている場合はどうすればよいですか?
そのまま放置せず、管轄警察署または行政書士へ速やかに相談してください。必要な手続きは営業内容や現在の状況によって異なります。
まとめ
成人向けの画像や動画をインターネットで継続的に配信・販売する場合、映像送信型性風俗特殊営業の開始届出が必要になる可能性があります。
特に確認したいポイントは次の4点です。
- どのような画像や動画を提供するのか
- 何を目的として提供するのか
- どのような方法で利用者に送信するのか
- 事業としてどのように収益を得るのか
届出には営業の本拠となる事務所が必要であり、賃貸物件を利用する場合は、賃貸借契約書や使用承諾書などの準備も必要です。
北茨城レンタルオフィスでは、映像送信型性風俗特殊営業の届出に利用できる事務所を月額9,900円(税込)からご用意しています。
賃貸借契約書と使用承諾書をお渡しし、登録するサイト数にも制限はありません。届出を依頼する行政書士がお決まりでない場合は、ご紹介にも対応しています。
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